文書・文章作成

ビジネス文書の書き方を解説。挨拶文から報告書やお詫び状の例文までご紹介

宛名は正式名称で書く

ポイントの1点目は、宛名を正式名称で書くことです。「(株)」のような略称を用いることは相手に失礼になります。ビジネス文書で宛名を書く場合は、正式名称で記載しましょう。また、宛名は書く順序が決まっているため、以下の順序で宛名を書きましょう。

  1. 会社名
  2. 部署名
  3. 役職名
  4. 名前

株式会社〇〇

〇〇部門 〇〇様

結論は冒頭で端的に書く

ポイントの2点目は、結論を冒頭で端的に書くことです。結論を冒頭で書くことで、読み手は冒頭の一文を読めば内容を把握することができます。また、端的にまとめることで、相手にとって読みやすい文章になります。記載する情報が多くなる場合は、箇条書きを活用し、簡潔にまとめることを心がけましょう。

事実と意見を区別して書く

ポイントの3点目は、事実と意見を区別して書くことです。事実と意見が区別されていないと、相手は納得して読み進めることができません。例えば、「A地域には300人以上の多くの若者が集まっています」という文章では、本当にA地域が若者が集まっていたとしても、「多い」かどうかは書き手の価値観による判断にすぎません。

この場合は、「A地域には300人以上の若者が集まっています。他の地域と比較して、多いと思いました。」といった形にすると、事実と意見の混同を防げます。何を基準に「多い」と判断しているかを明確に記載して、読み手に分かりやすい文章を書きましょう。

 

例文

こちらでは、各種ビジネス文書の例文をご紹介します。報告書や依頼状、案内状などビジネス文書の種類によって、書き方やフォーマットが異なります。ビジネス文書の書き方がわからない方は、以下の例文を参考にしてください。

また、こちらのサイトではビジネス文書作成に役立つ文例集が掲載しているため、ぜひ一度ご確認ください。

ビジネス文書 文例集

報告書

まずは、報告書の書き方と例文をご紹介します。報告書とは、上司の指示による業務遂行の結果、出張、研修の参加について報告するビジネス文書です。報告書は、以下の例文を参考に作成しましょう。

作成する際のポイントは、結果だけでなく、結果に対する所感や今後の業務にどう活かすかも明記することです。出張の報告書であれば、出張の経過、発生した課題、そして課題に対して今後どのように対策することを明記します。これにより、報告だけでなく、上司や先輩と今後の課題や対応策を共有できます。

お詫び状

次に、お詫び状の書き方をご紹介します。お詫び状とは、自社もしくは自身のミスにより、相手に迷惑をかけた際に作成する謝罪のためのビジネス文書です。お詫び状は、以下の例文を参考に作成しましょう。

作成する際のポイントは、謝罪文に加えて、トラブルの原因、トラブルに対する今後の対策を明記することです。お詫び状は、謝罪のためのビジネス文書のため、まずは冒頭で謝罪の気持ちを伝えます。その後、トラブルの原因と今後の対策を記載することで、相手との信頼回復を図りましょう。

なお、お詫び状を出すタイミングは、自社もしくは自身の非が明確になってからです。安易にお詫びをしてしまっては、自社や自身が不利な立場になるためです。

お礼状

次に、お礼状の書き方をご紹介します。お礼状とは、贈り物をいただいた場合やお世話になった場合に、相手に感謝の気持ちを伝えるためのビジネス文書です。お礼状は、以下の例文を参考に作成しましょう。

作成する際のポイントは、何に対してのお礼なのかを明記することです。お礼の内容を明記していないと、相手は何に対してのお礼状か把握することができません。お歳暮の品に対してのお礼であれば、「お心のこもったお歳暮の品をありがたく拝受しました」、お見舞いに対してのお礼であれば、「入院中はご多用の中、お見舞いを賜り誠にありがとうございました」と明記しましょう。

メールの場合

ビジネスでは、文書だけでなくメールで報告や案内をする場合があります。
以下は、社外向けに資料送付を報告するビジネスメールの例文です。

件名:資料のご送付について

株式会社〇〇
マーケティング部門〇〇様いつもお世話になっております。

株式会社〇〇の〇〇と申します。

先ほど、ご依頼をいただきました
〇〇についての資料を添付ファイルにてお送りします。
ご査収のほど、よろしくお願いいたします。

ご不明の点等ございましたら、
お問い合わせいただければと存じます。今後ともよろしくお願い申し上げます。

作成する際のポイントは、件名、宛名、挨拶文です。

まず、件名では、メールの内容を要約しましょう。相手が受け取った際、何についてのメールかすぐに把握することができます。次に、宛名は正式名称で記載しましょう。
社外向けのメールで「(株)」のような略称は失礼になります。
会社名(組織名)→役職→名前の順に記載しましょう。
そして、ビジネスメールでは、ビジネス文書のような頭語や結語、時候の挨拶は不要です。冒頭にて「お世話になっております。株式会社〇〇の〇〇と申します」と簡潔に名乗ってから、本題に入りましょう。

送付状

最後に、送付状の書き方をご紹介します。送付状とは、相手に書類を送付する際に添えるビジネス文書です。送付状は、以下の例文を参考に作成しましょう。

作成する際のポイントは、送付する書類の明記方法です。送付する書類を箇条書きで明記しますが、その際は「記書き」を用います。記書きの記載方法は、行の中央に「記」と書き、最終行に「以上」で結ぶのがルールです。「以上」が締めの言葉になるため、その後には文章を記載しないようにしましょう。

ビジネス文書の書き方を学ぶには

ビジネス文書の作成に慣れていない方は、本で書き方を学ぶことがおすすめです。ビジネス文書作成に役立つ本を2冊ご紹介します。

  • 困ったときにすぐに使える!ビジネス文書 書き方&マナー大事典
  • こちらは、ビジネス文書の書き方を一から学びたい方におすすめです。報告書や案内状だけでなく、謝罪文やビジネスメールの作成方法まで網羅されています。テンプレートも掲載されているため、辞書代わりに活用できます。
  • カリスマ講師に学ぶ! 実践ビジネスメール教室
  • こちらは、ビジネスメールの作成方法を学びたい方におすすめです。ビジネスメールの書き方とマナーに加えて、効率的なメールの作成方法まで解説されています。

本だけでなく、講座やセミナーを受講することも1つの手です。さらに、ビジネス文書検定試験も開催されています。本やセミナー、検定などを活用し、ビジネス文書作成スキルを身につけましょう。

正しいビジネス文書の書き方を押さえましょう

ビジネス文書の書き方をご紹介しました。ビジネス文書は、社内用と社外用によって、書き方が異なります。特に、社外用のビジネス文書は、ビジネスマナーや敬語に注意する必要があります。社外向けのビジネス文書を作成する場合は、ご紹介した頭語や結語、時候の挨拶、結びの文章を忘れずに記載しましょう。

また、ビジネス文書の種類によっても、書く内容を変える必要があります。お詫び状であれば、トラブルの原因と今後の対策、お礼状であれば何に対してのお礼なのかなど、それぞれの書き方やマナーを把握し、適切なビシネス文書を作成しましょう。

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