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文章の書き方の基本ルールとは。文章力が向上するコツを例文付きで解説

基本中の基本を徹底する

まずは、文章の書き方の基本ルールをおさえましょう。基本ルールは、以下の3点が挙げられます。

  1. 主語と述語を対応させる
  2. 一文は短く簡潔に
  3. 結論を最初に書く

文章の書き方に苦手意識がある方は、まずはこの3点を意識することから始めましょう。

1.主語と述語を対応させる

基本ルールの1点目は、主語と述語を対応させることです。具体例で見てみましょう。

例1:私の特技は、お菓子を作り、よく友人にプレゼントします。

この文章では、主語が「私の特技は」であるのに対し、述語が「プレゼントします」になっています。「特技は〜します」は、主語と述語が対応しておらず、正しい文章ではありません。この場合は、例2のように「特技は〜です」と主語と述語を対応させましょう。

例2:私の特技は、お菓子を作ることです。よくそのお菓子を友人にプレゼントします。

2.一文は短く簡潔に

基本ルールの2点目は、一文を短く簡潔にすることです。具体例で見てみましょう。

例1:私の特技は、お菓子を作り、プレゼントすることであり、友人の誕生日にお菓子を持っていくと喜ばれます。

例1のように、長すぎる文章は読みにくくなります。長すぎる文章は、例2のように2文に分け、簡潔な文章にしましょう。また、一文を短くすることで主語と述語が対応しているかわかりやすくなります。

例2:私の特技は、お菓子を作り、プレゼントすることです。友人の誕生日にお菓子を持っていくと喜ばれます。

3.結論を最初に書く

基本ルールの3点目は、結論を最初に書くことです。特に、ビジネス文書で意識すべき基本ルールです。なぜなら、ビジネスパーソンは、いかに早く情報を理解できるかが重要であり、結論を冒頭に置くことで瞬時に内容を把握できるからです。具体例で見てみましょう。

例1:先日、お客様が1週間前に購入した商品に不備があり、すぐ店舗に連絡したところ、返品の対応がなかったとのことでした。後日、その店舗宛にお客様よりクレームがありました。

例1の結論は、クレームがあったことです。しかし、文章を最後まで読まないとクレームがあったことがわかりません。この場合は、例2のように冒頭で結論を述べ、そのあとに詳細を記載しましょう。

例2:先日、お客様よりクレームがありました。内容は以下の通りです。

お客様が1週間前に購入した商品に不備があり、すぐ店舗に連絡したところ、返品の対応がなかったのとことです。

質の高い文章を書くコツ

基本的な文章の書き方をおさえたところで、次は質の高い文章を書くコツをご紹介します。文章を書くコツは、以下の4点です。

  1. 箇条書きを活用する
  2. 「〜ということ」「〜である」はなるべく使わない
  3. 同じ文末表現は続けない
  4. 相手に合わせた表現にする

基本的な文章の書き方に問題がない方は、次にこの4点を意識しましょう。では、それぞれのコツについて詳しくご紹介します。

1.箇条書きを活用する

文章を書くコツ1点目は、箇条書きを活用することです。具体例で見てみましょう。

例1:この化粧品は、界面活性剤や香料が配合されていないため、敏感肌の方におすすめです。さらに、価格も安く、全国のドラッグストアで購入できます。

商品の特徴を書くと、長々とした文章になります。この場合は、例2のように箇条書きを活用することで、簡潔にまとめることができます。

例2:この化粧品の特徴は以下の通りです。

・界面活性剤、香料不使用

・敏感肌向け

・リーズナブル

2.「〜ということ」「〜である」はなるべく使わない

文章を書くコツ2点目は、「〜ということ」「〜である」の過剰な使用を避けることです。これらの言葉を使用すると、に文章が長くなってしまいます。具体例で見てみましょう。

例1:みんなの認識を上げるということが重要です。

この文章の場合は、「〜ということ」がなくても意味が通じるため、「みんなの認識を上げることが重要です」と簡潔にまとめましょう。

例2:食品の大量廃棄の原因は、コンビニやスーパーの過剰な生産であることです。

例2も「〜である」は不要のため、「食品の大量廃棄の原因は、コンビニやスーパーの過剰な生産です」に変えましょう。

3.同じ文末表現は続けない

文章を書くコツ3点目は、同じ文末表現を避けることです。具体例で見てみましょう。

例1:この化粧品は、界面活性剤を使用していないため、敏感肌の方におすすめです。また、リーズナブルな価格のため、コスパ重視の方にもおすすめです。

例1では、2文とも「おすすめです」で締めくくられています。同じ文末表現を繰り返すと、文章のリズムが悪くなります。この場合は、例2のように違う言葉に変えましょう。

例2:この商品は、界面活性剤を使用していないため、敏感肌の方も使用できます。また、リーズナプルな価格のため、コスパ重視の方にもおすすめです。

4.相手に合わせた表現にする

文章を書くコツ4点目は、相手に合わせた表現にすることです。例えば、ビジネス文書では、ビジネスマナーや敬語の種類に注意しなければいけません。

メールの際、目下の人に対しては「ご苦労さまです」は用いることができますが、上司や目上の人に対しては「お疲れ様」が適切です。また、案内状や挨拶状の手紙では、拝啓と敬具の使い方や位置に注意しなければいけません。拝啓は挨拶、敬具は締めの役割があり、以下のように書きます。

拝啓

〇〇の候、貴社ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。

平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

〜中略〜

まずは略儀ながら、書面にて御礼申し上げます。

敬具

文章を書く際は、伝える相手によって、言葉遣いや書き方を変えましょう。

文章の書き方の本を読む

文章力は、文章の書き方の本を読むことでも身につきます。こちらでは、文章の書き方の良書を4冊ご紹介します。

まずはこの1冊「20歳の自分に受けさせたい文章講義」

文章の基本的な知識を学びたい方は、こちらの本がおすすめです。初心者向けに、例文を交えて文章の書き方を解説されているため、導入本として役立ちます。何を読めばいいかわからないという方は、まずはこの1冊から始めましょう。

基礎を押さえる「文章の書き方 (岩波新書)」

同じく、文章の書き方について初心者向けに解説された本です。こちらの本では、「文は心である」をモットーに、徹底した読み手視点の文章作りの方法が紹介されています。著者は、天声人語を担当した辰濃和男氏です。

論理的な文章力が身につく「入門 考える技術・書く技術」

ロジカルライティングを徹底したい方は、こちらの本がおすすめです。こちらは、ロジカルライティングの代表作である「考える技術・書く技術」の入門書であり、報告書や企画書など、ロジカルシンキングの方法を中心に紹介されています。

心を揺さぶる文章が身につく「伝わる・揺さぶる!文章を書く」

読み手に強い印象を与える文章を書きたい方は、こちらの本がおすすめです。こちらの本では、文章の書き方だけでなく、心を揺さぶるコミュニケーションの方法についても紹介されています。

セミナー・講座を受講する

文章力を向上するために、セミナーや講座を受講することも有効的です。セミナーや講座では、作家やコピーライターなど文章を書くプロフェッショナルから学べます。なかには、自身が書いた文章をプロにチェックしてもらえるセミナーもあります。プロから直接書き方を学びたい方は、セミナーや講座を受講してみましょう。

文章の書き方のポイントを正しく理解しましょう

文章の書き方についてご紹介しました。正しくわかりやすい文章とは、起承転結が明確であり、小学生でも理解できる文章であることです。わかりやすい文章を書くためには、①伝えたいことと相手の明確化②主張の根拠となる情報の収集③構成の作成④読み手になりきって執筆の4点が重要です。

また、読みやすい文章にするためには、言葉遣いや表現方法にも注意しなければいけません。特に、ビジネス文書を書く際は、敬語やビジネスマナーの理解が必要不可欠です。ビジネスパーソンは、基本的な文章の書き方だけでなく、ビジネスマナーについても学びましょう。

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