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報連相ができないのはなぜか?原因と対策を解説

報連相の重要性を理解させる

「報連相」をすること自体が面倒だと感じている、もしくは、「報連相」の必要性を感じていない人にとっては、「報連相」の重要性を理解させることが重要です。

「報連相」をすることによって、仕事の効率が上がったり、大きなミスを事前に防げることやすばやい解決が可能なことを具体的な例に基づいて説明しましょう。

単に説明だけでは納得させるのは難しいです。必ず実際に過去の業務であったことを例に挙げ、誰もがわかりやすく説明し、理解をさせるようにしてください。

例えば部下が体調不良で突然得意先に行けなくなり、上司が代わりに得意先を訪問することは、よくあるケースです。
このとき、先方のスケジュール変更で、訪問時間が変更になっていたことを上司に連絡し忘れていたとすればどうでしょう?

先方に大変失礼に当たり、もしかすると重大な損益を被る危険性もあります。
このように「報連相」を怠ることで、非常に大きなミスにつながる可能性が高いことなど、具体的な例題で説明してください。

報連相のルールを明確につくる

どうやって「報連相」をすれば良いのかわからないという問題には、明確なルール作りで対応します。
それによってちょうどいい頻度で、「報連相」ができるようになるので、非常に効果的です。

まずは基本的なルール作りをしてから、想定外にはどうするのかを肉付けしていきます。
一例としては、朝礼後に当日のスケジュールについて、どのような仕事の流れで進めていくのかを聞き、お昼前にいったん報告を受け、変更がないかどうかの確認です。

あとは午後退社する前に、問題がなかったか、報告や相談、連絡事項などを聞きます。
そして、上司と部下がそのタイミングで、必ず会話できるわけではありません。どちらかが席にいないケースの方がいいでしょう。

そのときにどうするのかを事前にきちんと決めておく必要があります。

エクセルやワード、LINE、メールなどオンライン上でやり取りをしたり、あとはノートを作って記入するやり方など、方法はいくらでもありますので、お互いに良いと思える方法を模索してください。

これは一例であって、仕事の流れや、業種や職種、部署など、さまざまな職場環境で変わります。
まずは、自分たちの仕事ではどんな方法が理にかなっているのか、効率の良い方法は何かを考えながら、ルール作りをしていきましょう。

できれば部署ごとに一度は集まって話し合ってから、「報連相」のルール作りするのをおすすめします。
その方が、全員が納得したうえで、「報連相」を使えます。

上司が「おひたし」を意識する

上司が怖くて言いにくいため「報連相」できない場合は、「おひたし」を意識することで、対応できます。

「おひたし」の意味は、「お(怒らない)・ひ(否定しない)・た(助ける)・し(指示する)」です。

とくに「怒らない」ということに関しては細心の注意が必要です。上司にしてみれば、絶対に怒っていないと思っていても、威圧的な話し方になっている場合があります。
一度、鏡に向かっていつものように話をしてみてください。威圧的になっているかどうかを確認してみましょう。

部下と良好な関係を築くことで、「報連相」がしやすい環境が整い、部下は率先して実行しようと努力するようになります。
頭ごなしに「報連相」を要求するのではなく、「報連相」をしやすい環境を整え、忘れているようであれば丁寧に指摘することが重要です。

報連相ができない人が意識すべきこと

「報連相」ができるように対策をしていても、なかなか習慣が身に付かなかったり、忙しいとうっかり忘れることが多いものです。
そこで、「報連相」ができない人に、意識してもらいたいことをしっかり覚えてもらいましょう。

意見と事実を区別する

実は報告や相談をするときに、自分が考えている意見と実際にあった事実は違うケースが多いです。

自分はこう考えてこうしたいと発言をしても、実際はどうなのか、どうだったのかという事実が抜けている場合、とたんに「報連相」の意味がなくなります。

まずは事実を伝えることが重要であり、そのあと意見を述べることが重要ですが、まずは気持ちの焦りから自分の意見を伝えてしまいがちです。
部下には、落ち着いて状況を見極め、まずは事実のみを正確に報告することの重要性を理解してもらいましょう。

そして、意見と事実はまったくの別物であることもしっかりと説明することが大切です。

時間を決めて報連相する

忙しくて忘れがちな部下には、「報連相」のタイミングはいつが良いのか、あらかじめ時間のルール作りを決めておくことがポイントとなります。
仕事の流れもありますから、何時何分と細かい時間を決めるのではなく、〇時〇分~〇時〇分までと決めておくことで、部下に負担が掛かりません。
通常はこれで問題ありませんが、どちらかがいない、もしくは双方会社にいない場合はどうするのか、それはあらかじめルールとして決めておきましょう。

その辺をしっかりルール化していないと、あとでトラブルの原因となります。

5W1Hを意識する

「5W1H」も「「報連相」」と同様に大事なビジネスマナー用語です。
「Who(だれが)When(いつ)、Where(どこで)、What(なにを)、Why(なぜ)、How(どのように)」の頭文字から成り立っています。

「報連相」をするときに、「5W1H」を意識することで、相手にわかりやすく事実だけが伝わりやすくなるので効果的です。
ときどき、主語「Who(だれが)」が抜けてしまい、何の話なのかよくわからないというケースがあります。

あとは、「When(いつ)」が抜けていると、具体的な行動に移せません。
「重要な会議が〇〇で行われます」だけだと、重要な会議に参加するためのスケジュールが立てられないのは問題です。

「Who(だれが)When(いつ)、Where(どこで)、What(なにを)」については、どれが抜けても、「報連相」として成り立ちません。

「5W1H」を意識することによって、端的にわかりやすく「報連相」できるのが、「5W1H」を使う大きなメリットです。

結論から伝える

「5W1H」を意識すると、結果的に何が言いたかったのか、話の要点がよくわからなくなり、「報連相」が迷走してしまいます。
そこで気を付けたいのが、最も伝えたかった重要なポイントである、結論から先に話すようにしましょう。

上司は部下の長い話を聞いていて、思わずイライラしてしまった経験があるのではないでしょうか。
それは脈略もなく、だらだらと報告をしてしまっているからです。

結論から先にしっかりと伝え、そのあとにどうしてそうなったのか、経緯や要因、流れなどを説明します。

とくに忙しいときは、結論だけを聞いてあとは、事後報告(書類提出など)となる場合もあるはずです。そのときのためにも、結論は先に言っておくことが重要になります。

報連相ができない原因を理解して対策を実行しましょう

「報連相」をするようにと、部下に言い続けるだけでは、一向に改善していきません。なぜなら、「報連相」ができない原因がわかっていないからです。

原因がわからないと、解決方法も見出せません。
まずは「報連相」ができない原因を探り、それに対してどう対応するのか対策を立てるのが、「報連相」ができるようになるコツです。
部下との良好な関係を築き、仕事の成果を上げるには、「報連相」のクオリティが重要になりますので、まずは「報連相」ができない原因を探っていきましょう。

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